ビットコインクジラ「数億円規模の出金報告」相次ぐ|中央銀行への信頼低下も影響か

仮想通貨の価格が過去2週間で大幅に変動していることなどから、最近では主要な暗号資産を大量に保有しているクジラの動きにも注目が集まっています。間近の動きでは未知のビットコインウォレットが「2万BTC(約110億円)」を別のウォレットに移動したことが報告されているほか、数億円相当のBTCを取引所から出金する動きなども見られています。このような現状を見た一部の専門家は「中央銀行に対する信頼の低下」が「仮想通貨買い」を促進していると考えています。

「2万BTCの移動」と「4万BTCの出金」を確認

ビットコインを大量に保有しているTOP100にランク付けされるウォレットの持ち主は、2018年12月末~2019年2月末の2か月間で合計15万BTC(約640億円)を蓄積していることが以前に報告されています。当時のビットコイン価格は今よりはるかに安く「1BTC=36万円前後」で取引されていました。最近の報告では、未知のビットコインウォレットが合計2万BTC(約110億円)を別のウォレットへと移動させていることが報告されています。

仮想通貨の大規模な送金を報告している「Whale Alert(@whale_alert)」の報告によると、2019年4月11日に「10439BTC」と「9939BTC」が同時刻に送金されたことが示されています。これら2回の送金は両方とも「未知のウォレットから未知のウォレットへの送金」となっており、仮想通貨取引所のアドレスには送られてはいないため、ウォレットの持ち主はビットコインを売却する準備をしているわけではないとみられています。

またこのような動きと共に様々な仮想通貨取引所から未知のウォレットに500~1000BTCほどの送金が相次いで行われていることも報告されており、24時間で合計42,616BTC(約244億円)が引き出されていることから、大規模な額のビットコインが蓄積され始めているともいわれています。なお、これらの出金が行われた取引所には、

・Poloniex(ポロニエックス)
・Bittrex(ビットレックス)
・Bitfinex(ビットフィネックス)
・Binance(バイナンス)
・Huobi(フォビ)
・Okex(オーケーイーエックス)
・Kraken(クラーケン)
・Coinbase(コインベース)
・Korbit

が含まれています。

この数週間の間でビットコイン価格が大幅に回復していることなどからも、ビットコインを買い貯めている人が増えていることは予想されますが、一部の専門家たちは「現在の”ビットコイン買い”は、法定通貨に対する信頼の低下」が大きく影響していると考えています。

中央銀行の方針が「仮想通貨買い」を促進か

仮想通貨ファンド「Ikigai Asset Management」の創業者であるTravis Kling(トラビス・クリング)氏は、先日『米連邦準備制度(FED)が無責任な財政政策をとっていることによって、多くの人々は中央銀行への信頼を失っている』と語っています。

同氏は、中央銀行を信用できなくなった人々が防衛手段としてビットコインに資金を移していると考えており、そのようなことも相まってビットコイン価格が上昇していると考えています。

最近の価格上昇をもたらしたのは一般的に中央銀行でしょう。ビットコインは無責任な金融政策、税制政策への防衛手段となりました。FEDはハト派へと180度方向転換しており、欧州中央銀行も日本銀行も後に続きました。

私たちは米国でも世界的にも中央銀行が政治化された状況にいます。これが私たちが住んでいる新たな世界です。

FEDは2018年に金利を4回あげており、過去2年間では7回も上げています。トランプ大統領はこのようなFEDの政策を激しく批判しており、元大統領候補者であるRon Paul(ロン・ポール)氏も『FEDを廃止すべきだ』と批判しています。

米連邦準備制度理事会(FRB)のJerome Powell(ジェローム・パウエル)議長は、2019年3月に「今年は金利を上げない」ということを示唆していますが、依然として法定通貨への信頼は薄れてきているため、このようなことが「ビットコイン買い」に繋がっているとも考えられています。

ロン・ポール氏をはじめとする複数の著名人は、以前から「法定通貨は終焉に向かう可能性がある」と語っており、これらの解決策としてビットコインのような代替貨幣を採用し、仮想通貨を税の対象から外すべきだと主張しています。ここ最近で報告されている「大量のビットコイン買い」は、”法定通貨の終焉”が徐々に迫ってきていることを示している可能性があるとも考えられます。